Chapter.2/たったひとりで始めた事業
たったひとりで始めた事業
創業当初は何かと大変でした。。。
会社の知名度はゼロ。
クライアントもゼロ。
お金は資本金100万円。
事務所は自宅。
会社は僕1人だけ。
会社の口座を用意するためにある都市銀行に出向きましたが、「会社としての実績をつくってからきてください」と言われ口座すらつくらせてもらえない現実がそこにありました。
そんなこともあり創業当初は元手がかからないビジネスからスタートせざるを得ず、グルメ業界にスポットを当て、インストアメディアサービス(店舗に来店している消費者に対してプロモーションをしたい広告主(メーカーなど)のマッチング)を始めました。
これなら初期投資はかかりません。
企画書をもとに全国の店舗に声をかけ、賛同してくれる店舗が5000店舗集まりました。
当時は珍しかったのだと思います。当サービスは、消費者に対してリアルに商品をPRすることができることが好評で、ありがたいことに広告主からのご依頼をいただき、大手メーカーのPR案件も入るようになりました。
ただ。。。
この頃の実態は ”たったひとり” の会社です。。。
隠しているつもりはなかったのですが、クライアントからすれば、日本全国の店舗を動かすこのビジネスをまさか一人でやっているとは思っていなかったようです。
CS-Cがどんな会社かを確認するために、直接事務所へご来社され(当時は自宅ですが)、実態を知り、大きな案件が破断になったこともありました。。。
ー 初年度は赤字スタート ー
当時は売上の浮き沈みがあり、金銭面でも苦労しました。
本当にお金がなく、事務所にあった印刷用のコピー用紙がお金に見えてくるほど。
1枚10円…、3枚で30円…。
たった1枚のコピー用紙さえも無駄にはできない状態です。
クライアントとの会食後、終電がなかったとしてもタクシーは使えません。六本木から当時事務所を構えていた田端まで2時間かけて歩いて帰ることも。
あまりにも遠くて帰れない場合も、ホテル代が出せないのでファミレスで朝まで過ごしていました。
このような日々を送りながら決して折れずに前を向き続けられたのは、未来のCS-Cを想像していたからです。
当時はたった1人、月の売上も100万円に届かない状態でしたが、未来のCS-Cを毎日イメージしながら過ごしていました。
売上は年商10億円、仲間(社員)を50人にし、上場準備ができるぐらいの会社にする、といった未来のCS-Cを思い浮かべるたびに不思議と背筋がピンとなりました。
人間つらい時こそ夢が自分を助けてくれると思います。
偶然の出会いに感謝
今の事業の原型ができたのはある出会いからです。
ある日、ベンチャー・リンク時代の同僚O氏とばったり出会いました。
O氏は、当時飲食店向けとしては珍しかったSEO対策※を提供するサービスを行っており、「すぎちゃんもやってみる?」と誘ってくれました。
※SEO:Search Engine Optimizationの略で、検索エンジン最適化のこと
それだけでなく、代理店手数料は破格の条件を提示してくれました。
二つ返事でOKを出しつつ、アクセル全開で一気にサービスを広げていきます。
当時は知る由もありませんでしたが、これがのちにCS-Cが飛躍するきっかけとなった事業「C+」「C-mo」の前身です。
これによって安定収益が積み上がり、会社は徐々に安定。
そのおかげもあり、社員を2人、3人と雇用できるまでになりました。
ようやく「会社」という形になってきたのがこの頃です。