Chapter.5/どん底への入口


どん底への入口


「2020年に上場して一気にC-moを広げる」


決して夢ではないと思っていたその野望は、一瞬で打ち砕かれました。


「新型コロナウイルス」です。



新型コロナのニュースをみながら、CS-Cの売上にも影響が出るのではないかと不安視をしていたのが、まさに的中します。


2020年4月に第1回目の緊急事態宣言が発令され、当社は大打撃を受けました。


当時のCS-Cはグルメ業界のクライアントが売上の約95%を占めていたからです。


ここから、二度と経験したくないほどの数々の苦しい出来事が起こります。



ー 打つ手がなく、ただただ過ぎてゆく地獄の日々 ー


新型コロナによって閉店、休業を余儀なくされる店舗が続出しました。


先行きのみえない不安からか店舗からは行き場のない怒りをぶつけられることが増えてきました。


さらには利用料金の支払いができなくなり、音信不通になるクライアントも出てくる始末です。


多額の請求が未払いのまま倒産した大口クライアントもいます。



当社の売上はコロナ前と比べて約70%ダウン。


今まで見たことがない赤字額を出すことになります。


順風満帆だった会社がいきなり存続の危機に立たせられました。


さらには、2020年4月には新卒30名の入社を控えていたのです。



有事にまわりを守れる強さと
優しさを持てる人間になりたい


まさに地獄絵図でしたが、当時、経営者として最初に決めたのは「リストラはしない」です。


話が変わりますが、CS-Cでは、まだ社員が20名にも満たない頃から新卒採用をしてきました。


当初は内定を出しても親御さんの強い反対で内定辞退になることもありました。


将来どうなるかわからないベンチャーに大事な子供を就職させるわけにはいかない、というお気持ちはとても納得できました。



そこで、行っていたのが内定者に対する家庭訪問です。





親御さんの不安を解消するために、創業者である僕がご自宅に出向き、事業内容やビジョンの説明をしてきました。


親御さんからのご要望があればどこにでもいきました。


 
そして、直接お話をすれば皆さん納得していただけました。


 
当時の新卒社員の親御さんの顔はほぼわかります。



 
社員とその家族を大事にしたい想いから「リストラはしない」が最初の決定事項となりました。


ー 絶対に会社を潰さないという覚悟 ー


売上がほぼないのに、人件費は変わらないどころか新卒の分がプラスオン。


このままだとキャッシュが尽きてしまうため、会社を存続させるためにある決断をしました。


それは、グルメ業界からビューティー業界へのピボット(事業転換)です。