Chapter.6/有事の際こそ問われる経営手腕
有事の際こそ問われる経営手腕
もともとは売上の5%程度だったビューティー業界にターゲットを変更するという経営判断をし、プロダクト開発に着手。
そして会社の財務を強化するために銀行から緊急融資を受けました。
新型コロナにより、一時期は全く仕事がなくなった社員達もビューティー事業の立ち上げのためにフル稼働です。
当時はビューティーのノウハウが社内になかったので、今までにない高頻度でミーティングを行い、超短期間でビューティー業界向けのノウハウをつくりこんでいきました。
開発のリソースも完全にビューティー向けとし、「C-mo ビューティー」の開発に着手。
ありえないスピードで完成させ、2020年10月にリリースとなりました。
赤字脱却の代償
事業として順調にグルメからビューティーへ方向転換できたようにお伝えしましたが、その裏では社内で様々な問題も起こっていました。
事業立て直しをすることにより、赤字からは何とか脱却できたものの、会社の方向性が大きく変わったことで未経験の分野に飛び込んだ社員達は混乱し、業務負担も増していきました。
さらにはグルメ業界が好きで入社してきた社員も一定数おり、強制的にビューティー業界へ転属させられたことによる葛藤もありました。
退職者が続々と出てきたのがこの頃です。
元々は離職率はそれほど高くない会社でしたが、この頃は一時期20%を超える離職率にまでなりました。
ー はじめて直面する内部崩壊 ー
毎年選ばれていた「働きがいのある会社ランキング」からも落選。
ビューティーへの方向転換が実を結び、復活の兆しが見えてきたという舞台裏では、グルメのクライアントは続々と閉店・休業、そして社員の離職率は急増という状態でした。
理念浸透がもたらしたもの
しかし、離職率が上がっても組織が崩れなかった最も大きな要因は中核メンバーの存在です。
非常時でも中核メンバーががんばってくれた理由は、創業時から大事にしてきた理念浸透の効果が大きかったと思います。
CS-Cのビジョンでもある「ローカルビジネスの活性化」という想いが根底にあり、厳しい状況でも共に戦ってくれたのです。
毎朝、毎週、理念浸透の場を設けていたため、結びつきの強化につながったのだと思います。
また、すべての役員から会社の有事だからと自分の報酬を下げてほしいと個別に申し出があった時も会社の強さを実感した瞬間でした。
経営陣と中核メンバーが中心となってこの有事を乗り越えていきました。
※クレド一部抜粋