
美容室の集客ができない原因とは?脱却するための必須対策
美容室の数がコンビニの店舗数の4.5倍という数値は、業界関係者であれば聞いたことがあるのではないでしょうか。
生活に密着したコンビニよりも数が多いということは、それだけ美容室業界は競合が多く、お客様の奪い合いが激しいということを示しています。
このような状況において、集客による顧客の獲得は非常に重要です。
もし集客に苦労しているのであれば、その原因を正しく見極める必要があります。
そこで今回は、美容室が集客できない主な原因と、脱却するための対策についてご紹介します。
目次[非表示]
- 1.美容室の集客ができない原因とは?
- 1.1.ターゲット層が絞れていない
- 1.2.顧客のニーズを捉えられていない
- 1.3.ポータルサイトからの集客に頼りっきりになっている
- 1.4.集客への投資を怠っている
- 1.5.リピートにつなげる努力をしていない
- 2.集客できない状態から脱却するためには?
- 2.1.ターゲットを明確にする
- 2.2.自店舗の強みを明確にする
- 2.3.ターゲットのニーズに合った内容・サービスを提供する
- 2.4.SNSやホームページなど店舗の魅力をアピールする方法を増やす
- 2.5.リピート客を獲得するための施策を展開する
- 3.まとめ
美容室の集客ができない原因とは?
美容室が集客できない理由にはいくつかの要素が複合的に関わっています。
まずはその原因の根本を、一つずつ明確にしていきましょう。
ターゲット層が絞れていない
集客できないという悩みをお持ちの美容室の多くが、この「ターゲット層が絞れていない」という問題を抱えています。
基本的に、若い人はおしゃれで先進的なイメージを持ったお店を選びますし、中高年層は親しみやすく少しレトロな雰囲気があるほうが落ち着くと感じます。
しかし、最先端の技術やお店のつくりではないにも関わらず、後者のようなレトロなお店が「うちは若い人がターゲットだ」と思い込んでいるという場合があります。
もしそのまま若い女性向けのアプローチを進めても、若い層が来店しないのは当然として、本来ターゲットとなるべき中高年層のお客様も「落ち着かない店」と感じて離れていってしまいます。
まずはどのようなターゲット層に対してアピールしたい店なのか、それは自分の店のつくりやオーナー、スタッフにマッチしているのか、マッチしているのであれば、きちんとその層をターゲットとして集客の施策を打っているのかを改めて確認することが必要です。
顧客のニーズを捉えられていない
ターゲットをお店とマッチさせることと同じくらい重要なのが、この顧客ニーズの把握です。
たとえおしゃれなお店のつくりで、スタイリング技術も優れていたとしても、それが顧客のニーズとマッチしていなければ顧客の満足度は上がりません。
ひょっとしたら、あなたのお店の商圏にいるお客様は、シンプルで温かみのあるお店や、尖っていないスマートなスタイルを望んでいるかもしれません。
この顧客ニーズというのは、きちんとリサーチしないと掴めないことがほとんどです。
そのためにはまず今の顧客に対して、どんなニーズがあるのかを聞いてみる必要があるでしょう。アンケートをとってもいいかもしれません。
顧客が美容室に何を望んでいるのか、どんなお店の雰囲気を求めているのか、現状の料金体系は果たして本当にニーズを掴んでいるのかなど、顧客ニーズの調査は集客のためには必須といえます。
ポータルサイトからの集客に頼りっきりになっている
ここ最近の美容室の集客方法として重要になっているのが、美容室の検索ポータルサイトです。
一度登録しておけば、ある程度自動的に集客ができるありがたいサービスですが、反面それに頼ってしまい他の施策をやめてしまっているというケースもあるのではないでしょうか。
美容室のポータルサイトが重要なのはもちろんですが、そこだけに依存してしまうと先細りが確定してしまうといってもよいでしょう。
ポータルサイトのコンテンツや、あるいはそこに掲載されている情報やサービス、料金やクーポン割引が他店よりも優れていれば自然に集客できるのは当然ですが、もしそれ以上のものを競合が提示してきたら、それまであなたの店に来ていたお客様は全て競合に流れてしまうことすら考えられます。
そのため、美容室ポータルサイトへの一極集中的な依存はやめて、その他の手段でも集客できるようにしてリスク回避することが必要です。
集客への投資を怠っている
現実的な話をすれば、集客するためには、どんなお店でも投資が必要です。
最近では無料で使える集客サービスもありますが、結果的にお金をかけなければ効果的に集客することは難しいものです。
例えば開店当初のことを思い出してください。高額な費用を使って新しい店舗をつくり、機材を購入した後でも、一からスタートしたお店の宣伝にさらにお金を使って必死で集客したはずです。
ある程度知名度が上がり、開店当初よりは集客が楽になったとしても、やはり集客に対して投資をしなければ、集客の限界が見えてきてしまいます。
ただし、闇雲にお金をかければよいというわけでもありません。
前述のターゲットや顧客ニーズにマッチしたメディアに対して、適切な金額で投資を行う必要があります。
その意思決定には、一定の経験が必要になります。
だからこそ、継続的に集客に対して投資を行い、トライアンドエラーを繰り返しながら、自店舗にとっての最適な集客手法を見つけていく必要があるのです。
リピートにつなげる努力をしていない
集客の種類の中でも、リピート客の確保は重要です。
しかし、集客となるとつい新規客をイメージしてしまい、リピート客を獲得するためのアクションが疎かになってはいないでしょうか。
リピート客を獲得するためには、ポイントカードやクーポンなどを配布し、再来店を促す必要があります。
また、お店としていかにそのお客様が大切なのかを伝えることも大切です。
高い品質の施術やカウンセリングを行うことで、お客様はお店にとって大事にされていると感じることができ、また来店してみようと思ってくれます。
そんなリピート客から、さらに他の人へお店の良い評判が広がれば、結果として新規客を増やすことも可能となるのです。
最近では、どの美容室に行き、どんなスタイルにしたのか、写真を付けてInstagramなどのSNSで投稿する人が急増しています。
それを見た別の人に「行ってみたい!」と思ってもらえる可能性もあるので、リピーターとなりえる顧客に対してきちんとした対応とサービスを提供することは、二重三重の意味でお店に対してのメリットを創出するのです。
集客できない状態から脱却するためには?
もし今あなたのお店が集客でうまくいっていない状態にあると感じているのであれば、それは何らかの方策が欠けているか、うまくいっていないからに違いありません。
集客に対して間違ったアプローチをしないためには、まず正しい集客ノウハウを知る必要があります。
ここからはそんなノウハウを簡単にまとめてご紹介していきましょう。
ターゲットを明確にする
ターゲット顧客を明確化する重要性については先ほどもご説明しましたが、実際にどうやってターゲットを定めればいいのかわからない場合もあるでしょう。
まずは「どんなお客様に来て欲しいのか」をはっきりとイメージしてみましょう。
これがいわゆる「ペルソナ」というテクニックです。
性別は男女どちらか、年齢はいくつくらいか、仕事はどんな仕事をしているのかあるいは主婦なのか、子供はいるか、収入はどのくらいか、趣味は何か、好きな食べ物は何か……など、その人がどんな人かを具体的にイメージしてみてください。
そして、そのターゲットとなる人がどうしたら喜んでくださるかを考えてみましょう。
ターゲットとなる人のイメージを明確にすれば、お店がどういう在り方でいれば喜んでもらえるかがより明確になるはずです。
自店舗の強みを明確にする
あらゆる業種のマーケティングにおいて、自分の強みを把握することは最初にしなければならない必須事項です。
自分の強みがわからなければ、何をアピールするかはっきりせず、そうなれば当然お客様もお店に対して魅力を感じられません。
さらに、競合する他のお店と比較して、なぜうちの店に来なければならないのかを訴求できなくなってしまいます。
では、お店の強みとは、具体的にどのようなものを指すのでしょうか。
例えば、技術的な面かもしれません。
他のお店ではできないようなスタイリングセンスがある、パーマの技術がある、カラーのテクニックがある、などの強みがあるのなら、それは大きなアドバンテージです。
そのことを広告やSNSでしっかり発信していきましょう。
お店の雰囲気も重要です。
居心地が良い、ハイセンスでいるだけで高級感が感じられる、そんなお店であればお客様も行ってみたい、また来たいと思うはずです。
カウンセリングもお店の強みの一つとなるでしょう。
お客様のイメージをきちんと引き出して反映できれば、「この店に行けば自分のイメージ通りのヘアスタイルになる」と感じてもらうことができ、大きな魅力となります。
ターゲットのニーズに合った内容・サービスを提供する
このようにターゲットを明確にし、さらにお店の強みをはっきり自覚できれば、あとはそれを実際にサービスとして提供すればよいのです。
あなたのお店のターゲットはどんなペルソナの人ですか?
そのペルソナに対してあなたのお店はどんな強みを持ってアピールできますか?
そう考えたうえで、もしその二つがマッチしていないのであれば、どちらに合わせていくかの方向性を改めて検討してみてください。
SNSやホームページなど店舗の魅力をアピールする方法を増やす
美容室の集客の手法として、見逃してはいけないのがSNSやホームページを使ったマーケティングです。
40~50代以上の年齢層の方にはまだ旧来の紙媒体や地域的な広告手法でも情報を届けることができますが、それよりも若い層がペルソナとなるのであれば、SNSなどを使ったネットマーケティングの利用は必須です。
ネットを使ったマーケティング手法としては、
・美容ポータルの活用(ホットペッパービューティーなど)
・Googleマイビジネスの活用
・Instagramの活用
・Facebookの活用
・Twitterの活用
・ブログやホームページの運営
などが主な施策となります。
このうち「Googleマイビジネス」は、Google検索やGoogleマップの検索結果上に、自店舗の情報を出やすくするために、必ず登録しておきたいサービスです。
Googleマイビジネスの活用方法については、こちらの記事でもまとめています。
美容室の集客に必須!Googleマイビジネスの効果と活用法を紹介
また、SNSの活用においては、カットやカラーの実績を写真で掲載したり、店舗の雰囲気がわかる情報を載せたりと、さまざまな情報発信を継続的に行うようにしましょう。
SNS投稿のコツについては、こちらの記事にもまとめていますので、是非チェックしてみてください。
ブログやホームページを作成すれば、SNS投稿のよりも自由な形で店舗情報の発信が可能になるほか、しっかりとWebページを持っているということが顧客にとって安心材料となる場合もあります。
GoogleマイビジネスやSNS、ブログ・ホームページ運営は、始めてからすぐに結果が出るものではありません。継続的なコンテンツの投稿など、コツコツと積み重ねていく必要があるものです。
まだ取り組んでいない集客施策がある場合は、そのメリット・デメリットを把握した上で、ぜひチャレンジしてみてください。
リピート客を獲得するための施策を展開する
継続的に商売を安定させるためにも、リピーターの獲得は非常に重要です。
リピーターになるお客様は、言い換えればあなたのお店に満足したお客様ですから、顧客満足度を高めることが必要です。
よく見られる施策としては、ポイントカードや再来店で使えるクーポンの発行などが挙げられます。
どんな特典を設定するかが重要となりますが、顧客のニーズを汲み取りながら、できるだけ魅力的な内容になるよう工夫しましょう。
また、来店時に次回来店の予約を取るようにアプローチすることや、店舗のSNSアカウントをフォローしてもらうなどの方法も有効な手段です。
リピーター集客のコツについては、別の記事にて詳細にまとめていますので、そちらも併せてご覧ください。
まとめ
美容室の集客は、従来の広告宣伝手法に加え、新しい形の手法もきちんと取り入れていかないとこれからの時代ますます厳しいものになってしまいます。
ユーザーのニーズやペルソナを把握したうえで、自店の強みをしっかりと把握し、両者がマッチする方向へお店の在り方を進めていく必要があります。
さまざまなポイントを押さえた上で、効果的な集客施策を実践していきましょう。
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