
美容室の新規&リピート集客に効果的なクーポン配布のコツとは?
美容室の集客のために欠かせないツールや施策の中でも、かなり重要な位置づけとなるのが「クーポン」です。
積極的に集客施策を行っている美容室は、ほぼ全てのお店がクーポンを配布し活用しているといっても過言ではありません。
しかし、クーポンを効果的なものにするには、配布するときにいくつかの「コツ」がありますので、本記事で詳しくご説明していきます。
目次[非表示]
- 1.クーポン配布は集客面でどんな効果があるか?
- 1.1.新規顧客にとって来店の決め手になる
- 1.2.再来店のきっかけになる
- 1.3.既存顧客からの紹介獲得にもつながる
- 2.集客に効果的なクーポンの配布方法
- 2.1.美容ポータルサイトでの配布
- 2.2.Googleマイビジネスの「クーポン」「特典」機能
- 2.3.各種SNSやホームページでの配布
- 2.4.チラシにクーポンを付ける
- 2.5.既存顧客の場合は退店時のお渡しも有効
- 3.クーポン作成のコツとは?
- 3.1.店舗のターゲット像や顧客ペルソナをもとにクーポンを考えよう
- 3.2.魅力的な「クーポン名」にするために
- 3.3.クーポン内容にマッチした写真掲載は必須
- 3.4.当日限定クーポンを有効活用しよう
- 4.クーポン配布のデメリット・注意点とは?
- 4.1.割引しすぎない
- 4.2.新規獲得のみに偏りすぎない
- 5.まとめ
クーポン配布は集客面でどんな効果があるか?
まず、クーポンの配布は集客面でどのような効果があるのか見ていきましょう。
新規顧客にとって来店の決め手になる
クーポンは新規客に対して、このクーポンがあるのなら新しいお店を試してみようという自店へ来店するための動機づけができ、新規顧客獲得のための決定的な施策となります。
実際、クーポンがあることで初めてのお店に行くハードルが下がった、という経験がある方も多いのではないでしょうか。
お店選びにおいて、もちろん立地やメニューの料金などが決め手になることもあります。しかし、立地は簡単には変えられませんし、料金も競合店と張り合って安くしてしまっても、結果的に経営を圧迫してしまいます。
その点クーポンであれば簡単に始めることができますし、まず一度来店してもらえるような動機づけができるというわけです。
再来店のきっかけになる
クーポンは新規客獲得以外にも、再来店を促すような使い方も可能です。「再来店してくれた場合は〇〇%オフ」というクーポンを配布すれば、初回来店の新規客の再来店につなげることも可能となります。
ただし、この再来店クーポンは初回クーポンとは異なり、使い方に工夫が必要です。例えば何度再来店しても同じ割引率で毎回ディスカウントしてしまっては、もともとの価格を安くすることになりますからクーポンにする意味もありませんし、顧客もクーポンのメリットを感じません。
逆に10回来店したら割引するというクーポンだとしたらどうでしょう。あまりに目標が遠すぎると、顧客はその前に来店するのをやめてしまうでしょう。10回も行かなければならないなら、他のお店のクーポンを使ったほうがお得だと感じてしまいます。
では、再来店を促すためのクーポンはどのくらいの頻度で発行すればよいのでしょうか。おすすめなのが3回目の来店で特典が受けられる3回来店クーポンです。
初回で来店した新規客が次にまた来たくなるようなワクワク感を提供できる、「あと2回来店すればゲットできる!」と思わせるようなクーポンを考えてみましょう。
既存顧客からの紹介獲得にもつながる
さらにクーポンの中でも強力な集客が期待できるものが、「友達紹介クーポン」です。美容室を経営している方なら体感していると思いますが、集客の中でも効果が高い方法が友達からの紹介です。
友達から紹介された新規客はある程度の信頼感を持って来店していただけますし、その後も友達と同じ美容室を使うメリットを感じていただければ、固定客になってもらえる可能性も高くなります。
そんな友達からの紹介をより効果的にしてもらうために、友達紹介クーポンを活用してみましょう。
具体的に友達紹介クーポンとは、例えば「友達1人を紹介したらカットを10%割引」「友達一人を紹介してくれたら会員スタンプを一気に5個プレゼント」などといったものです。
集客に効果的なクーポンの配布方法
クーポンが集客に効果的ということはわかりましたが、では実際にクーポンを配布するためにどうしたらよいのでしょうか。
仮にどれだけ魅力的なクーポンを発行したところで、それが新規客になりうるターゲットに届かなければ、全く意味がありません。クーポンは効果的な配布方法があってこそ、初めてその価値を発揮します。
どのように新規客獲得のためのクーポンを配布すればよいのか、その方法について見ていきましょう。
美容ポータルサイトでの配布
ほとんどの美容室が利用している「ホットペッパービューティー」や「楽天ビューティ」といった美容ポータルサイトが、新規客獲得のために有効な手立てであることはご存知のはずです。
そのためクーポンもまた、このような美容ポータルサイトで配布することが最も手っ取り早い方法といえるでしょう。
ただしこのような美容ポータルサイトでクーポンを発行することは、いわば標準的な手法といえるため、競合店との競争も激しくなります。
そのため美容ポータルサイトで立地的に競合するお店をチェックし、どのようなクーポンを発行しているのかをしっかりと把握しておきましょう。
そのうえで、競合店よりも魅力的な初回割引クーポンを考えてみてください。単に割引率の競争だけでなく、自店の魅力や強みをアピールできるクーポンがあれば理想的です。
Googleマイビジネスの「クーポン」「特典」機能
Googleマイビジネスといわれると、ひょっとしたらピンと来ない方もいらっしゃるかもしれません。Googleマイビジネスとは、例えばGoogleで「美容室 〇〇市」などの検索語で検索したときに、そのエリアの店舗が検索結果として表示される際の情報を管理するためのサービスです。
このときに表示される店舗の情報は、Googleマイビジネスのビジネスオーナーとして登録することで編集可能となり、お店の各種情報をアピールできるようになるわけですが、その中の機能の一つとして「クーポン」や「特典」が利用できます。
クーポンを設定しておけば、Googleで検索したお客様がクーポンを取得でき、来店時に利用できるようになります。特典も同様に検索結果ページに掲載した特典をお店で提示できるものです。
この機能を利用すればGoogleで検索した新規客が、魅力的なクーポンを見つけて来店してくれるようになります。
各種SNSやホームページでの配布
昨今のマーケティングには、SNSやホームページ・ブログの活用が不可欠です。特に美容室においてはヘアスタイリングなどをインスタグラムなどのSNSでアピールしていくことが、集客の大きな鍵となっています。
さらにスタイリングの投稿で魅力をアピールしていくことだけでなく、新規客に対してクーポンをSNS上で配布するというのも有効な手段です。
SNSでのクーポンといっても難しく考える必要はなく、投稿の中にクーポンの内容を織り混ぜ、それを来店時にスタッフに見せるというシンプルな方法で十分でしょう。
チラシにクーポンを付ける
新聞の折込チラシという広告手法は、以前と比較するとやや落ち目の手法ではありますが、もしあなたの美容室のターゲットが中高年齢層であるのなら、まだまだ見逃すことができないものです。
定期的に折込チラシを使っているお店もあると思いますが、この折込チラシの中にクーポンを入れておくことを忘れてはいけません。
折込チラシの中にクーポンを入れておけば、いつか使うかもしれないからとっておこうとチラシを保管してもらえる可能性が高まります。さらに、そのクーポンを実際に使ってくれた新規客がどのくらいいるかをチェックすれば、折込チラシでどのくらい集客できるのかも把握できます。
既存顧客の場合は退店時のお渡しも有効
前述の通り、クーポンは新規客獲得のためだけではなく、既存客の固定化にも役立ちます。既存客の場合、配布するのは退店時でよいでしょう。お得なクーポンを退店時に手渡しすることで、スタッフとお客様の間のコミュニケーション促進にも役立ちます。
クーポン作成のコツとは?
ここまでで、クーポンの有効性を再認識し、まだクーポンを試していないのであれば是非やってみたい、あるいはすでに使っているけれどその内容を見直そうと思った方もいるかもしれません。
次に重要となるのは、実際にどのようなクーポンを作ればいいのか、というポイントです。
どのようなクーポンを作れば効果的に集客できるのか、その作成のコツについて説明していきましょう。
店舗のターゲット像や顧客ペルソナをもとにクーポンを考えよう
クーポンの内容を決める際には、まずどのようなターゲットのお客様が自店に来店しているか、その顧客像、お客様のペルソナを明確にしなければなりません。
クーポンはさまざまな種類を作ればいいというわけではなく、自店舗がターゲットとするユーザー層をイメージし、そのユーザー層が抱える課題解決になるクーポンを提供していく必要があるのです。
魅力的な「クーポン名」にするために
クーポンの名前というのも、集客の際には重要な要素となってきます。単に割引率や特典名をクーポンにしただけでは、競合店との差別化ができませんし、お客様に興味を持ってもらえません。
例えばホットペッパービューティーなど美容ポータルサイトにて配布中のクーポン名は魅力的になっているでしょうか。どのような人に、どのような特典があればお店が魅力的に映るのかをよく考えましょう。
業界内の専門用語ではなく、誰でもわかりやすい名前をつけたり、「試してみたい!」を思えるサービスをネーミングにしたりといった工夫が必要です。
もちろんネーミングに気をつけたいのは美容ポータルサイトのクーポンだけではなく、ウェブ媒体全般において重要となります。
よくありがちなものが、ウェブで紹介している自店のイメージや内容と、クーポンがマッチしていないケースです。中高年層がターゲットなのに、若者向けの内容のクーポンをイメージさせるネーミングを使っても、ターゲットには響きません。
ほかには、イメージを追いすぎて、内容がわからないクーポン名も考えものです。わかりやすい言葉を使い、お客様が得られる具体的なメリットが伝わるようにしましょう。
クーポン内容にマッチした写真掲載は必須
クーポンに添える写真もまた、熟考して内容にマッチしたものとしておきたいものです。例えばヘアカラーのサービスをクーポンにするのであれば、どのようなカラーになるのかをイメージできるような写真を添えておきましょう。
文字だけではどうしても具体的なイメージができないものでも、実際に施術したヘアの写真を掲載することで、より印象に残るクーポンとして効果的です。
当日限定クーポンを有効活用しよう
美容系のポータルサイトは、その日どうしてもカットやカラーをしたくなったという人がチェックしていることも多いものです。そのため当日限定のクーポンを発行すると、そのようなターゲットにリーチする可能性が高まります。
さらに「当日限定」というのは魔法のワードともいえ、ユーザーに対して今すぐ行かなければ!という緊急性と、せっかくこれを見つけたのだから!というプレミアム感を与えることが可能です。
つまりユーザーに対しての行動を喚起することができ、集客に対してもスピーディーな結果が出せる、一石二鳥の効果を持ちます。
ただし、当日限定クーポンを常時発行していては、その限定感が薄れてしまいます。「雨の日限定」「毎月○○日限定」など、その日だからこそ配布されているクーポンだということがわかれば、限定感が増し、来店意欲の向上につながるでしょう。
クーポン配布のデメリット・注意点とは?
最後に、クーポン配布のデメリットと注意点を説明します。
割引しすぎない
クーポンを発行する際に最も注意しなければならないのが、この「割引をしすぎない」というポイントです。
あまりに割引額が大きいクーポンを連発してしまうと、新規客や顧客に対して通常料金が割高に感じられるようになってしまいます。
クーポンというのは新規客や顧客に対し、お店に足を向けてもらうためのきっかけになる起爆剤という位置づけであることを忘れてはいけません。
クーポンを契機にして初来店、あるいは再来店してもらい、その中でお店の魅力や技術、あるいはスタッフのサービスなどを感じてもらうことが、その後の固定客の定着につながるのです。決してクーポンの存在だけでお客様が定着するわけではありません。
新規獲得のみに偏りすぎない
クーポンというとどうしても新規客に対してのツールと考えがちですが、既存客向けクーポンも充実させることが大切です。
再来店時に使えるクーポンが少ないとリピートの可能性が下がり、顧客の定着が難しくなります。
さらに新規客への割引クーポンばかりで固定客がつかないと、割引価格が定価のようになってしまい、収益性も下がってしまいます。
まとめ
クーポンは集客に必須のツールであり、新規客、既存客の固定化に大きな効果を発揮します。
しかし、ただだらだらとクーポンを発行しているとただの安売りになってしまい、お店の集客に対する起爆剤として機能しなくなるうえ、客単価も減少して経営を圧迫してしまう可能性すらあるのです。
あくまでクーポンは、新規客を誘い込むもの、あるいは顧客に対する感謝の一環という位置づけで捉えておくようにしましょう。価格競争だけで勝負していては、必ずいつか息切れしてしまうはずです。
また、あまり考えなしにクーポンを発行しても、効果が出づらい可能性があります。どのようなターゲットに対して、どのような特典を提供するのかを、お店のイメージに合わせてクーポンを使いアピールして、初めて効果が発揮できるようになるのです。
起爆剤としてクーポンを利用しつつ、お店の魅力をお客様に伝えることを意識して、クーポンによる集客を成功させましょう。
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