
美容室は立地選びが超重要!集客を成功に導くポイント解説
立地選びは美容室の集客力を決めるとても重要なポイントです。利益を安定させて美容室経営を成功させるためにも、こだわりを持った立地選びをしていきましょう。
「費用は限られている」「リサーチするポイントはどこ?」「立地の選び方が分からない」
など開業場所を選定するにあたって不安や疑問もあることでしょう。そこで今回は、立地選びの重要性やメリット・デメリット、4つの立地特性、立地選びのポイントなどを分かりやすく解説していきます。
目次[非表示]
- 1.美容室を開業する「立地」の重要性
- 1.1.立地が良い場所のメリット
- 1.2.立地が良い場所のデメリット
- 2.美容室の立地選びで知っておくべき「4つの立地特性」
- 2.1.都心の駅近
- 2.2.都心の駅から遠い場所
- 2.3.郊外の駅近
- 2.4.郊外の駅から遠い場所
- 3.立地選びの進め方とは?
- 3.1.まずは店舗の方向性・ターゲットを決めよう
- 3.2.ターゲットに合った候補エリアを探す
- 3.3.候補エリアの実地リサーチ
- 3.4.近隣の競合店舗は特に詳しくチェックしよう
- 3.5.条件に合った物件を探す
- 4.立地選びの必須ポイントとは?
- 4.1.ターゲットやお店のコンセプトに適した立地かどうか
- 4.2.お店の前の人通りは要チェック
- 4.3.階数の違いで集客に大きな差が
- 5.まとめ
美容室を開業する「立地」の重要性
美容室の店舗数が年々増加している昨今、「腕が良い」だけではなかなか成功につながりにくく新規開業は難しい状況になってきています。競合店が多い状況の中で生き抜き大きな成功を収めるためには、「立地を見極める」ことがとても重要です。
「アクセスしやすい」「ターゲットとしている層が多く高い宣伝効果を得やすい」そんな好立地であれば、無駄なコストをかけずに新規・リピーターの獲得をしやすくなるためです。
例えば、駅近物件は人通りも多いですしアクセスもしやすい場所です。そのような場所は行き交う人々の分母が多いため、集客しやすい立地といえるでしょう。
また、もし「子育てママ向けがコンセプト」ということであれば、住宅街付近や商業施設も開業地候補となります。これらはターゲットである主婦層が多く存在する場所であり、リーチしやすいためです。
このように、アクセスの良さや店舗のコンセプトとマッチした立地を選ぶことができれば、新規開業後もスムーズに集客しやすくなります。自店舗が目指す方向性を理解したうえで検討し、最適な立地を選び出しましょう。
立地が良い場所のメリット
立地の良い場所に開業すれば顧客獲得の面で大きなメリットを得ることができます。
例えばアクセスが悪く人通りも少ない立地の場合、集客はかなり難しくなります。美容ポータルサイトなどに広告出稿をしてクーポンを発行するなど、費用をかけて来店の動機づけを定期的に行わないといけなくなるため費用もかさみます。
反対にアクセスがしやすく人通りの多い「良い立地」であれば、費用をかけずに多くの顧客を獲得できる可能性が高まります。駅近であればお客様にとって通いやすいですしリピートもしやすいためです。また、人通りも多いため看板を見かけて来店してくれる新規のお客様も獲得しやすくなるでしょう。
このように、立地が良ければ最小限の費用や労力による宣伝で集客しやすくなります。
立地が良い場所のデメリット
立地が良い場所は集客面でメリットはあるものの、ランニングコストの面ではデメリットがあります。
例えば、駅近や商業エリアの物件は人通りが多いものの家賃は高くなる傾向にあります。人通りが多く集客しやすい=店舗運営に向いている人気エリアであり、開業需要が高いためです。
また、家賃が高いということはもちろん敷金・礼金・保証金も高額になります。そのため、初期費用をあまりかけられない場合は狭いスペースでの開業を余儀なくされるでしょう。
立地の良さは集客において武器となるものの、安定した利益を出すまではランニングコストの捻出に苦労する可能性があることを頭に入れておきましょう。
美容室の立地選びで知っておくべき「4つの立地特性」
立地選びは美容室の将来を決める重要なポイントです。必ずしも通行量の多い場所であれば良いというわけではなく出店する店舗の規模やコンセプト、費用や競合店の存在なども考慮したうえで、利益を上げられると確信できるエリアを選ぶことが大切です。
都心部・郊外・駅近・駅から離れた場所のどこに出店すべきなのか、それぞれの立地特性を紹介しますので参考にしてください。
都心の駅近
都心部の駅近や一等地エリアは資本力のある大型美容室に向いています。通勤・通学・ショッピングなどで人通りが多く集客しやすい反面、競合店が多く家賃も高額となるためです。
例えば、山手線や銀座線沿線、若者に人気の中野・荻窪・吉祥寺などは昼間人口が多く利便性にも優れているため集客力の高いエリアです。
その一方で、家賃は坪2万~4万円と高額であるため利益を上げ続けられる実力が伴っていないと経営を維持するのは困難でもあります。
このような理由から、都心の駅近は個人での出店よりも、多くのスタッフにより効率よく稼働させることができる大型美容室に向いているといえます。
都心の駅から遠い場所
都心ではあるものの駅から離れた場所は、大型美容室と個人美容室が乱立する競争の激しいエリアとなります。商業施設と住居が入り混じり、一定以上の人通りがありながらも家賃が駅近よりも安くなる傾向にあるためです。
例えば、10坪程度のテナントであれば坪1万円から借りられる物件もあります。もちろん物件の条件はさまざまなので一概にはいえませんが、ランニングコストの面でいえば駅近よりもリーズナブルな傾向にあります。
また、駅から離れた都心エリアは大型店・有名店に勤務していた人気美容師が独立開業するエリアとしても人気があります。これは家賃のリーズナブルさやそれなりの人通りを見込めることが理由です。
人気美容師のほとんどは指名顧客を持っているため息が長く、このエリアに小規模美容室が乱立する要因のひとつになっています。
郊外の駅近
東京23区の郊外、いわゆるベッドタウンの駅近はそこに住む地元の方たちがターゲットとなります。他地域から訪れる人が少なく、通りを行き交う人のほとんどが地元住民であるためです。
郊外の駅近は交通機関や商業施設を利用する近隣住民にとって通いやすいエリアです。人の出入りも少ないため、気に入ってもらえれば長期間通ってくれるリピーターになってもらいやすいのも特徴といえます。また、ファミリー層も多くさまざまな世代をターゲットにできるのも強みといえるでしょう。
ただし、まんべんなく人のいる都心部と異なり、郊外は少ない人口に対して美容室の数が多い地域もあるため注意が必要です。個人の小規模店舗の開業に向いてはいるものの、事前のリサーチは注意深く行うようにしましょう。
郊外の駅から遠い場所
ベッドタウンとなる郊外の駅から離れた場所は個人の小規模店舗であれば穴場的なスポットとなります。通行量が駅近より少ないものの、家賃は安く競合店も少ない傾向にあり、リサーチと工夫次第で利益を拡大できる可能性があるためです。
郊外かつ駅から離れたエリアは、駅近ほどの通行量を望むことはできません。しかし、閑静な住宅地で周囲に競合店がほぼない状態であれば、近隣の地元住民を独占することも夢ではありません。家賃も安い傾向にあるため、時間をかけて口コミを広げていけば想像以上に利益を高めることも可能でしょう。
とはいえ、理論的には良くない立地といえますので、開業前に「通行量」「入店導線」「視認性」などをリサーチし、できるだけ「1階路面店」であることにこだわって立地を選びましょう。駐車場を確保することができれば遠方からの来店も見込めるのでこちらもご検討ください。
立地選びの進め方とは?
美容室開業の立地選びを進める際は、具体的な計画と準備がとても大切です。ノープランで進めてしまうと、いざ開業後に困ってしまう事態が多発してしまいまともに美容室を運営できなくなる可能性があります。
スムーズな開業を行うために必要な立地選びの進め方を紹介します。
まずは店舗の方向性・ターゲットを決めよう
最初に店舗のコンセプトと狙いたいターゲットを設定しましょう。コンセプトとターゲットという2つの柱が決まってしまえば、それに合わせてスムーズに立地選びを進められるためです。
コンセプトとターゲットは同時でもかまいませんし、どちらか先に決めてもかまいません。例えば、「最新の流行」をコンセプトにするならば、ターゲットは「10代~20代の若者」とすることができます。反対にターゲットを「子育て世代」と決めたならば「キッズ同伴できる安心感」をコンセプトにすれば良いでしょう。
さらにこの2つの柱と合わせて、競合店と差別化できるポイントや資金計画なども行えば開業候補地も選びやすくなります。できる限り具体的に計画し、スムーズに開業できるようにしておきましょう。
ターゲットに合った候補エリアを探す
美容室の候補エリア選びはコンセプトとターゲットに基づいて慎重に行いましょう。理想とする店舗が開業した地域のニーズに合わなければすぐに経営が破綻してしまうためです。
候補エリアの探し方にはいろいろな方法があります。例えばマーケティング業者に依頼して具体的なデータから調査することもできます。ただし、費用がかかるため初期費用をあまりかけたくない場合は難しいかもしれません。
なるべく費用をかけずに、人通りや人口分布を正確に調査したい場合は、「e-Stat(https://www.e-stat.go.jp/)」がおすすめです。こちらは政府統計ポータルサイトであり、誰でも無料で利用できます。政府統計に基づいた情報であるため、正確性も高いです。
郊外など人口分布がまばらとなるエリアで開業を考えている場合は非常に有効なツールといえるでしょう。
候補エリアの実地リサーチ
ある程度候補が絞れてきたら、実地にてリサーチを行いましょう。データや情報では理想的なエリアでも、実際に足を運んでみたらイメージと異なる場合もあるためです。
リサーチしておきたい項目はさまざまありますが、通行量の程度は必ず確認しておきたいところです。車の交通量・歩行者を時間帯や曜日ごとにリサーチし、集客のしやすさをチェックしてみましょう。
また、ターゲットとしている層が近隣に住んでいるかも確認しておきたいポイントです。例えば、ファミリー層を狙っているのに、単身の社会人が多く住む地域であってはコンセプトに合わないため候補からは外れることとなります。
このように、コンセプトとターゲット2つの柱を持ったうえで、候補地の実地リサーチを行っていきましょう。
近隣の競合店舗は特に詳しくチェックしよう
競合店舗の調査は念入りに行ってください。ライバル店は限られたエリアの中で利益を奪い合う関係であるとともに、すでにそのエリアで成功している見本となる店舗であるためです。
まずは競合店舗のコンセプト、サービス内容、内装、客層、売上などをできる限り具体的に調査しましょう。
この中で例えば競合店にはないコンセプトやサービスを提供でき、ターゲットとする層を取り込めるのであれば、独自性を武器にそのエリア内で注目を集めることが可能となります。
また、その地域で受けているサービスや内装など、真似できるものがあるならば取り入れるのも良い考え方です。ライバル店を詳しく調査し、良いものは取り入れつつ独自性を出すように計画を立てていきましょう。
条件に合った物件を探す
物件は店舗のコンセプトや運営上必要となる条件を満たしたものを選びましょう。要件を満たしていなければ、どんなに安価な物件であっても無駄な費用がかかるなど利益を上げるのが難しくなるためです。
まず物件探しで確認しておきたいのが賃料です。必ずしも安ければ良いわけでなく、事前リサーチによって確認できた集客力とのバランスを考えて選びましょう。
また、物件がどの階数にあるかも重要なポイントです。基本的には1階路面店がベストですが、例えば駅近エリアであれば2階以上であっても集客力はそれなりにあります。こちらもバランスを踏まえて考えていきましょう。
意外と見落としがちなのが、インフラ周りです。配管が細いなど水道設備が不十分であれば、美容室で必要不可欠なシャワーを満足に使うことができません。
電気もアンペア数が足りないと事前工事が必要となるため無駄に費用をかけなくてはいけなくなるでしょう。
このように、美容室の物件探しでは立地はもちろん家賃や内部設備の充実度なども必ずチェックするようにしましょう。
立地選びの必須ポイントとは?
美容室の立地選びは、まずコンセプトとターゲットを明確化することが大切です。そのうえで、2つの柱に適した立地か集客力はどうかを確認していきましょう。立地選びで必須となるポイントをまとめて解説します。
ターゲットやお店のコンセプトに適した立地かどうか
立地を決定するうえで最も重視したいポイントは、店舗のコンセプトと狙っているターゲットに適しているかどうかです。この2つの柱にマッチングしない地域に出店しても、集客はしにくく経営が困難となってしまうためです。
例えば、子育てママをターゲットにしてキッズルームを用意して落ち着ける雰囲気の店舗を準備したとします。しかし、出店した地域が学生や単身の社会人が多く住む場所であれば、美容室の雰囲気とマッチングしません。
学生など若者は流行を求めやすいですし、社会人であれば落ち着くことよりもスピーディーなサービスを求めるかもしれません。結果として実際のターゲットとマッチしないため顧客獲得にはつながりにくくなります。
このように、当初予定していたコンセプト・ターゲットに適した地域でなければ経営は難しくなります。2つの柱を意識して立地を選ぶようにしましょう。
お店の前の人通りは要チェック
店舗予定地の前にある道路の通行量も必ずチェックしましょう。多くの人通りがあれば、店舗は自然と認知されますし、なにか他の用事のついでに立ち寄るといった方も増えるため、さまざまな角度から集客しやすくなります。
例えば、同じエリアであっても通行量が少ない場所は多い場所と比べて集客力が圧倒的に違います。たった一本路地裏に入っただけでも人通りは大きく変化しますので、しっかりとリサーチしておきましょう。
階数の違いで集客に大きな差が
階数によっても集客力に大きな差がでるため、可能であればなるべく1階を選ぶようにしましょう。
テナント料金は階数によって異なり、一般的に1階よりも2階以上のほうが安くなります。なぜ2階のほうが安くなるのか、その理由は集客力に大きな違いがあるためです。
例えば2階の物件だと、エレベーターの有無や数を確認しなければなりません。階段しかないとなると、集客力は格段に落ちてしまうことでしょう。また、2階以上だとお客様は通うのに面倒だと感じてしまいやすいため、新規・リピートともに獲得しにくくなります。
また、1階であっても路面店であるか建物の内部に入っているかで集客力に違いがでます。当然、入りやすい路面店のほうが集客力も高いので、選べるのであればそちらがベストです。
このように、店舗へのスムーズな導線は重要なポイントです。家賃が安かったとしてもお客様にとって入りにくい立地は、将来的な利益を損失する可能性が高いのでなるべく避けるようにしましょう。
まとめ
美容室を開業するにあたって立地選びはとても重要なポイントです。限られた費用や期間しかないとはいえ、できる限り有利に経営を進められる場所を選ぶようにしていきましょう。
立地にこだわることができれば、同じ費用であっても集客は格段にしやすくなり、利益も安定して上げられるようになります。
今回の記事を参考に、具体的な計画や十分なリサーチを行って納得できる立地を探しましょう。
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