
美容室の集客UPにつながる!メニュー作りの鉄則とは?
メニューはお店が提供するサービスの全てであり、基礎となるものです。
この部分がしっかりしていないと、お客様の求める内容と提供するものが噛み合わなくなり、いくら技術があって魅力のあるお店だとしても売上が思ったように上がらないといったことも起こり得ます。
メニューはお店が提供するサービス全般に影響するものですが、案外その見直しを定期的に実施しているお店は少ないかもしれません。
顧客層の変遷や時流によってもメニューは状況に合わせるべきものであり、さらに新しいメニューを追加することは、お店からお客様へのアピールのチャンスともなります。
既存顧客に対してだけでなく、トレンドを取り入れたメニューをアピールすれば新規顧客の集客にも役立ちますから、これを機会にぜひお店のメニューを再チェックしてみてはいかがでしょうか。
目次[非表示]
- 1.メニュー作りで重要なこととは?
- 1.1.ターゲットとする理想の顧客像を明確にする
- 1.2.顧客のニーズを考える
- 1.3.近隣他店との違いを生み出す
- 1.4.メニューを増やしすぎない
- 2.集客に効くメニュー作りのポイント
- 2.1.メニューのランク付けを作る
- 2.2.セットメニューを作る
- 2.3.気軽に試せるオプションメニューを設ける
- 2.4.メニューの名称は魅力的&効果をわかりやすく
- 2.5.おすすめのメニューはわかりやすく掲示
- 2.6.とにかく価格はわかりやすくする
- 3.限定感・特別感のあるメニュー作りも重要
- 3.1.期間限定メニューの提供
- 4.まとめ
メニュー作りで重要なこととは?
メニュー作りで最も重要なことは、お客様の要望に応えられるメニューを提供することです。
お客様が全く興味のないメニューをいくら用意しても、売上にはつながりません。
お客様の要望に合ったメニューを提供するために、押さえておくべきポイントを紹介します。
ターゲットとする理想の顧客像を明確にする
メニュー作りの際にまずしなければならないことは、ターゲットとする理想の顧客像を明確にすることです。
ターゲットが若い女性なのか、中高年層の女性なのか。また、顧客が望む価格帯はどのくらいなのかなど、さまざまな要素によって提供すべきメニューが変わります。
ターゲット選定の際のテクニックとして「ペルソナ」という手法があります。ペルソナはできるだけ具体的にターゲットとなる人の人物像をイメージしていくものです。
ペルソナの例:
30歳直前の女性で、OL。勤務地はお店の近くにある一人暮らししている自宅から20分の大手企業。休みは土日で、趣味は友達と旅行すること。美容室には休日は仕事終わりに来店したいと考えていて、あまりいろいろな髪型は試せないが、髪の質を高めたいと考えている……etc
もちろんこのペルソナはお店のターゲット層を前提としたものとなりますので、現実とかけ離れたものをイメージしないように気をつけましょう。
ペルソナを設定するのは、その人がどのようなメニューを求めているのかを検討するためです。もしペルソナに近い要素を持った実際の顧客がいるのであれば、直接メニューについてヒアリングしてみてもよいでしょう。
顧客のニーズを考える
もう一歩踏み込んで考えなければならないのが、顧客のニーズです。ターゲットとする顧客はどのようなニーズを持っているのか、想定しておくことが必要です。
顧客のニーズを掴むためには、普段からお客様とのコミュニケーションが必要不可欠です。接客時の会話から、顧客がどのようなニーズを持っているのかを掴んでおきましょう。
ニーズというのは必ずしもポジティブなものだけではありません。むしろお客様が抱えるネガティブな問題点や悩みこそ、美容室が解決するべき課題であり、それがニーズともいえます。
例えば「梅雨の時期に髪がモジャモジャになってしまい、思い通りにセットが決まらない……」という悩みをお持ちのお客様に、それを解決するアプローチをメニューとして提供してもよいでしょう。
白髪が気になるお客様には、解決しながら上手にセットできるようなメニューがあれば喜ばれるはずです。
顧客のニーズをしっかり掴んでおくことが、メニュー作りの基本となります。
近隣他店との違いを生み出す
メニューを検討する際には、他店のリサーチも必要となります。人気店はどのようなメニューを用意しているのか、チェックしてみましょう。
しかしそれを知ったところで、追随するだけでは競争に勝つことはできません。良いところを吸収することは当然ですが、同じサービスを提供するだけでは、単なる価格競争で終わってしまいます。
そこで重要となるのが、自分のお店の強みです。近隣他店との違いをいかにクリエイトするかが鍵となります。
ここに来なければ受けられないというサービスがあれば、料金競争の必要もなく、経営的にも楽になるでしょう。
極端な違いを無理に作る必要はありません。他店との差異というのは、細かな独自性の積み重ねや、既存の要素の組み合わせでも作り上げることができます。
メニューを増やしすぎない
ここまで、メニューを作る場合の視点を中心にご紹介してきましたが、注意点として、なんでも取り入れてメニューを増やしすぎることはおすすめできません。
メニューが多すぎるとお客様が混乱したり、どれを選んでいいのかわからなくなてしまうためです。
メニューの数はできるだけシンプルに、お客様の選びやすさ、わかりやすさを心がけて設定しましょう。
新しくメニューを追加する際は、まずは期間限定で提供し、評判の良いものを定番に追加したり入れ換えをしたりといった方法をとることをおすすめします。
集客に効くメニュー作りのポイント
集客や売上につながるメニュー作りには何が必要なのでしょうか。効果的なメニュー作りのために必要なポイントをいくつかまとめました。
メニューのランク付けを作る
メニューを作る際のテクニックとしておすすめの方法が、メニューのランク付けです。
例えば一般的なカットの場合に、通常のカットが4,000円、シャンプー付が4,500円、ヘアエステ付きが5,500円といったように、複数のランクを設定しておく方法です。
これは「松・竹・梅」の法則を活用しています。人間の心理学的に選択するのは、3つの選択肢の場合真ん中。つまり一番よく選択されるのが竹です。
一番安いものは何となくチープな気分になりますし、かといって一番高いものは本当にその価値を得られるか心配になります。その結果、多くの人は3択の場合真ん中のメニューを選ぶのです。
このように、ランク付けでメニューを設定することで、顧客単価アップにつながる場合もあります。
また、顧客が選択肢の中から自分に合ったものを選べるようになるため、満足度が高まるという効果も期待できます。
セットメニューを作る
カットとカラー、パーマがそれぞれ別のメニューとして独立しているよりも、
・カット+パーマセット
・カット+カラーセット
などのように一体化しているほうが、単品で一つ一つメニューから選んでいくよりも、選びやすいのではないでしょうか。また、単品の合計料金よりもセットのほうが安いという価格設定にすることで、さらに注目度を高められます。
この他にも、
・カット+パーマ+髪質改善オプション
などのように、オプションメニューをセットに盛り込む方法も効果的です。単品のオプションメニューを追加で提案するよりも、セットに含まれていることで選ばれやすくなり、客単価のアップにもつながります。
気軽に試せるオプションメニューを設ける
さきほどオプションメニューについて少し触れましたが、オプションのバリエーションはいろいろなパターンを揃えておくことをおすすめします。
例えばトリートメントやヘッドスパ、ヘッドマッサージなどさまざまなオプションを作っておくことで、お客様はその日の気分に合わせてオプションを選べるようになります。
これは、サービスの満足度向上とともに売上アップにつながります。
メニューの名称は魅力的&効果をわかりやすく
新しいメニューを作った場合、ネーミングはとても重要です。
インパクトのあるネーミングは確かに印象に残ったり目につきやすかったりするものですが、あまりにもわかりにくい名前にしてしまうと内容が理解できずに、興味を持ってもらえなくなってしまいます。
名前がわかりにくいメニューは売れにくい。これはすでに定石となっていますから、必ず覚えておきましょう。
メニューの名前はできるだけシンプルにわかりやすく、さらにちょっとした擬音や流行語などをエッセンスとして取り入れて、魅力的なものにできれば理想的です。
おすすめのメニューはわかりやすく掲示
せっかく良いメニューを作っても、それがきちんとお客様に届かなければ意味がありません。メニュー表などお客様の目に入るものは必ずお客様の目線で作り、わかりやすさを重視して掲示しましょう。
おしゃれなメニュー表を作っても、あまりにデザイン性を重視しすぎて見にくくなってしまっては意味がありません。また、掲示する場所やタイミングも考えましょう。
自分が初めて訪問するお店の場合、どうやってメニューを見つけ、そしてどのようにそれをチェックするかをお客様の発想で考えれば、どこにどうやってメニューを掲示するのか見えてくるはずです。
とにかく価格はわかりやすくする
ここまでの説明で、メニューは基本のもの+セットやオプションを作りましょうというアイデアをご紹介してきました。
しかし、あまりにこだわりすぎて複雑な料金体系にするとお客様は理解できずにサービスをきちんと伝えることができなくなってしまいます。
判断基準としては、スタッフやオーナーがきちんと全てのメニューの料金を覚えられる程度の料金体系にしておくことを心がけてください。
また、セットの割引を紹介する場合も「10%引き」など割合で示すことは避け、『10,000円→9,000円』などのように、具体的な金額を記載するようにしましょう。
限定感・特別感のあるメニュー作りも重要
レギュラーメニューだけでなく、限定感や特別感があるメニューを追加すれば、お店の新しいアピールポイントをお客様に訴求できます。
ただし必要以上にメニューを増やすのではなく、特別感や限定感を感じさせ、短期的にお客様にアピールすることがポイントです。
期間限定メニューの提供
メニューの数をむやみに増やしてしまうことは避けたいものですが、新しくターゲットのニーズに沿ったメニューを追加したいというジレンマがあるのなら、期間限定メニューとして新メニューを試してみるという方法がおすすめです。
期間限定メニューとすることによって、特別感や限定感が生まれ、通常メニューとして追加するよりも注目を集められるかもしれません。
実施の際は1ヶ月ほど前から、実施の告知を行っておくようにしましょう。
多くの方が利用すれば、反応をもとに限定期間が終わった後にレギュラーメニュー化するかどうかの判断も行いやすくなります。
特定層の悩みを解決できるメニュー
特定のお悩みを持つ方をターゲットとした「お悩み解決メニュー」も、余裕があれば作っておきたいところです。
例えば
・枝毛・パサつきの改善
・くせ毛改善
・白髪の改善
など、特定の悩みを解決するためのメニューを用意してアピールすれば、悩みを解決したいお客様の来店を促進できます。
実際にメニュー化を検討する場合、まずは自分のお店の客層がどのようなターゲットなのかを明確にし、そのターゲットがどのような悩みを抱えているのかをリサーチすることが必要です。
まとめ
美容室におけるメニューは、お店の羅針盤ともいえる、集客や売上の方向性を示す大切なものです。
もしメニューをあまり意識せずにお店を経営していたとしたら、今一度立ち止まり、自分のお店の強みを活かし、お客様に愛されるようなメニューが用意されているのかを見直してみるとよいでしょう。
基本メニューの選定やセットメニュー作り、魅力的なオプションの提供など重要なポイントは多くありますが、かといってメニューの作り過ぎも禁物です。お客様とスタッフの双方にとってわかりやすいメニュー作りを心がけましょう。
また、期間限定の特別感があるメニューを提供すれば、テストケースとして新しいサービスの評価をしてもらえる機会となり、特別メニューを活かした集客も可能となります。
一度作ったメニューが完璧とは限りません。常に改善の余地を探しながら最適化していきましょう。
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