
美容室集客に必須!ポイントカードでリピーターを獲得する方法
美容室の集客では会員カードやポイントカードは以前から有効なツールとして利用されていましたが、実際に集客に役立てるためには、ただポイントカードを発行するだけではいけません。
ポイントカードはなぜ集客に役立つのか、そしてどのようなポイントカードにすれば効果が高まるのでしょうか。有効に活用できるポイントカードを作るためには、さまざまなアイデアやテクニックが必要です。本記事にて詳しく解説します。
目次[非表示]
- 1.ポイントカードを提供するメリットとは?
- 1.1.リピートを促すことができる
- 1.2.顧客情報の獲得
- 2.美容室で使われるポイントカードは主に2種類
- 2.1.店舗独自のポイントカード
- 2.2.加盟店で使える共通ポイントカード
- 3.リピート獲得に効果的!ポイントカードのさまざまな種類
- 3.1.ステップ式ポイントカード
- 3.2.次回予約で特典がもらえるポイントカード
- 3.3.特典選択式ポイントカード
- 4.ポイントカード設計のヒント
- 4.1.特典までのハードルは低めに設定する
- 4.2.ポイントカードの有効期限を設定する
- 4.3.過度な割引は禁物
- 4.4.ターゲット顧客のニーズに合った特典を提供する
- 4.5.デジタルのポイントカードもおすすめ
- 5.まとめ
ポイントカードを提供するメリットとは?
まず、なぜポイントカードを提供するべきなのか、そのメリットについて考えてみましょう。
リピートを促すことができる
美容室の集客においてポイントカードを発行し活用する目的は、新規客を固定客へと育てるためにリピートを促すことです。
ポイントを貯めることでお客様に何らかのベネフィットを提供すれば、それを目的としてリピートを獲得できます。
そのため、ポイントを貯めることによって得られる特典というのは、お客様がドキドキワクワクするような、魅力的なものを用意するようにしましょう。
顧客情報の獲得
ポイントカードの目的は、集客だけに限りません。ポイントカードを発行する際にできるだけ顧客の情報を同時に取得できる仕組みにして、来店頻度もポイントによって把握できるようにすれば、顧客情報管理が可能となります。
例えば、ポイントカードを作る際に顧客の住所や連絡先、あるいはLINE公式アカウントに登録してもらう仕組みにしておけば、DMやメール、LINEなどを使って定期的に情報発信できるようになるでしょう。
誕生日を知っておけば、バースデー特典を提供でき、ポイント特典の他にも優良顧客になってくれた方にはさらに特別なメリットを提供するといったサービスも可能となります。
このようにポイントカードで顧客情報を管理すれば、こちらからのアプローチがより容易になり、さらにリピートしてもらえる確率が高まるのです。
顧客情報と来店頻度をチェックできるようになれば、例えば平均的にどの程度の期間で来店していただけるのかといった情報を獲得できるため、それに対応する新しい施策やプランの情報源にもなるでしょう。
美容室で使われるポイントカードは主に2種類
美容室が利用するポイントカードは、どのような種類があるのでしょうか。
よくある形として、名刺サイズの紙にプリントしたカードに来店ごとにスタンプを押す仕組みで、店舗独自のポイントカード制度を提供するケースがみられます。
一方で、そういった店舗独自のもの以外にも、「共通ポイントカード」と呼ばれるものに加盟するという方法もあります。
ポイントカード制度の開始やリニューアルを検討する前に、まずは今どのようなポイントカードが採用されているのかを確認しておきましょう。
店舗独自のポイントカード
スタンダードなポイントカードといえば、この店舗独自のポイントカードでしょう。一般的には「ハウスポイント」と呼ばれるシステムで、自店か系列店のみでポイントが貯められるカードです。
この店舗独自のポイントカードのメリットは、顧客情報を独占的に管理できることにあります。自店舗の顧客情報をもとにしたマーケティングや宣伝プランを立てられるため、効果的な販促活動が可能です。
ポイントの条件に関しても自店の都合で決定でき、ポイント還元率やポイントが貯まった際の特典なども自由に選択できます。
加盟店で使える共通ポイントカード
もう一つのポイントカードの種類は「共通ポイントカード」と呼ばれるものです。これは大手のポイントカード運営会社が発行するポイントカードで、運営会社が提携している全ての店舗で利用できます。
具体的には楽天ポイントカードやTポイントカード、dポイントカードなどが挙げられます。いずれも普段から利用している方が多いポイントカードです。
このようなポイントカードはポイントを貯めたり使えたりする場所が多いため、利用する立場から見ればお得感が高いポイントカードといえるでしょう。そのため美容室でポイントカードを発行する際に、この共通ポイントカードを利用すれば、それを目当てで来店してくださるお客様もいるかもしれません。
一方で、その店ならではの魅力が重要となる美容室においては、共通ポイントカードのみの来店特典では「特典に個性がない」と見られてしまうおそれもあります。
また、お客様が普段貯めているポイントと店舗が加盟するポイントが異なっていると、まったく魅力に映らない可能性もあります。
前述の店舗独自カードと共通ポイントカードの両方採用する、といった施策であれば差別化のひとつとして有効かと思いますが、共通ポイントカード一本に絞るのはあまりおすすめはできません。
リピート獲得に効果的!ポイントカードのさまざまな種類
続いて、美容室で利用するポイントカードに、どのような機能を持たせ、どのように運用していくとよいのか、さまざまなパターンをご紹介していきましょう。
ポイントカードは来店していただくたびにポイントを付与して、一定のポイントが貯まった際に特典を提供するというものです。しかしながら、その貯め方と特典の提供方法を工夫しなければお客様にとって魅力的なものとならず、本来の目的である再来店をしてもらえなくなる可能性もあります。
ここからはポイントカード制度のベーシックなものを3つご紹介します。自分のお店のスタイルに適したシステムを選ぶ際の参考にしてください。
ステップ式ポイントカード
まず最初にご紹介する「ステップ式ポイントカード」というシステムは、ネーミングの通り、ステップを踏んでポイント付与をする方法です。
まず1ステップ目として、「2回目に来店するときに使える500円チケットプレゼント」という特典を用意。
続いて2ステップ目として、「3回目に来店していただければトリートメント無料(ただし期限は2~3ヶ月以内)」。
そして3ステップ目には、「4回目の来店時にはクイックスパ無料体験」といったように、来店を重ねるたびに特典がアップグレードしていく仕組みが、このステップ式ポイントカードです。
来店を重ねるごとに魅力的な特典を得られるため、一定期間は高い確率でリピーターになってもらえるという点がメリットとなります。
もちろんこのステップを永遠に続けることは難しいため、このステップアップの中で、お店の強みや魅力を理解してもらえるような努力が必要です。
ポイントカードに限らず、何らかの特典を提供する場合は、それが安売りではなくあくまで店の魅力を知って欲しいから、というスタンスは崩さないようにしましょう。
次回予約で特典がもらえるポイントカード
こちらは新規のお客様専用のポイントカードで、目的は再来店です。
内容は、次回の来店予約していただければ特典がゲットできるというもの。予約が受けられれば一度きりの来店で終わりではなく2回目の来店を確約でき、その後のリピーターへとつなげられます。
方法としては、初回来店時の退店時に、いま次回の予約を取ることで次回来店時に特典がもらえると伝え、その場で予約をしてもらうというものです。
もちろん将来の予定になるので、予約の日時はいつでも変更可能と伝えることで、安心感を与えるようにしましょう。
この形式のポイントカードをつくることで、次回予約無しで退店してしまう場合に比べると、リピートしてもらえる可能性が高められるでしょう。
特典選択式ポイントカード
3つ目にご紹介するのは、別名「バイキング式」と呼ばれる少しユニークなポイントカードです。バイキングレストランのようにお好みの特典を自由に選べるというシステムです。
各種オプションの無料体験や、その他の値引きなど複数の特典を用意し、一定のポイントが貯まれば自由に好きなものを選べるようにします。
選択肢を与えることで、それぞれのお客様が自分に合った特典を目標としてもらえるようになるため、特典内容に起因する損失を防ぐことができます。
ポイントカード設計のヒント
最後に、ポイントカード設計のヒントをいくつかご紹介しましょう。
特典までのハードルは低めに設定する
ポイントカードを集客に使う際に気をつけなければならないことは、特典が得られるまでのハードルがあまりに高いと、ポイントカードが有効に使われないということです。
これはご自身に置き換えて考えてみるとわかりやすいでしょう。仮に10回来店するまで何の特典もないポイントカードだったとしたら、あなたはリピートしようと思うでしょうか?
おそらくほとんどの人は「そんなに通わなければならないならもういいや」と思うはずです。そうなればリピートを獲得することは難しくなります。
ハードルを下げるためには、まずは長くても3回目には何らかの特典が得られるようなポイントカードとする、もしくは早い段階から小さな特典が何度も得られるような設計にするなど、工夫が必要です。
ポイントカードの有効期限を設定する
ポイントカードに必要なものは「有効期限」です。有効期限が設定されていないと、ポイントカードによる再来店への動機づけが薄れてしまう可能性があります。
何度か来店してポイントカードにポイントが溜まっている場合、期限を越えてしまうと使えないとなれば、お客様は「もったいない」と感じます。「ひとまず特典がもらえるまでは期限内に通ってみよう」と、再来店のきっかけとなるかもしれません。
ただしあまりに期限が短いと逆効果です。人によって美容室を訪れる頻度は異なるため、「特典まで貯められない」と思われてしまうと、特典が確実に貰えそうな他店に流れてしまう可能性もあります。
有効期限の目安としてはトータルで1年程度、さらに状況によって期限を更新できるような仕組みにしておくと良いでしょう。
過度な割引は禁物
ポイントカードの特典について、せっかくポイントを貯めてくださったお客様に提供するのだからと、あまりに過度な割引を実施するのも考えものです。
何より割引というのは劇薬のような集客方法ですから、過度な割引を継続的に提供してしまうと、トータルの売上に対してマイナスに影響します。
お店の売上を直接的に下げてしまう割引は、よく計算して長期的に経営にダメージを与えない程度の数値にし、ポイントカードの特典にも適用するようにしましょう。
ターゲット顧客のニーズに合った特典を提供する
ポイントの付与の仕方も大切ですが、どのような特典を用意すればよいのかもしっかりと検討して決定したいものです。ポイントが貯まっても、別に欲しくないような特典しかなければ、お客様に再来店しようというモチベーションは起きません。
逆にどうしてもこれが欲しい!と思わせるような特典を用意しておけば、再来店も難しくなくなります。
この価値観に関しては、必ずお客様目線に立って考えてください。お店側が素晴らしいと感じる特典であっても、それは自分のお店に来店するお客様の層に響かなければ意味がありません。
ターゲットとなるお客様の層が欲しがる、ニーズにあった特典をしっかり検討してみましょう。
デジタルのポイントカードもおすすめ
ここまでは主に紙のポイントカードのお話を進めてきましたが、現在ではデジタルなポイントカードも熱い注目を浴びています。
例えばLINE公式アカウントで使える「ショップカード機能」では、LINEアプリ上でポイントカードを発行することができます。
紙のカードを作るコストの削減につながったり、各種キャンペーンと連動させてリピートを促進したり、さらに店舗側はポイント獲得状況を分析に活用できたりと、紙のポイントカードとは違った魅力があります。
細かい点ですが、お客様がポイントカードを持参し忘れてしまう、といったリスクも大幅に減らすことができるでしょう。
また、有効期限が近づいたとき、デジタルのポイントカードならスマホに通知を行うなどの方法で、来店を促すことができます。ルールを設定して自動的に通知ができるため、ポイントカード制度の運営面の手間を減らすことにもつながるでしょう。
まとめ
ポイントカードは美容室の集客に対してさまざまな角度からアプローチできるほか、適切に運用すれば顧客管理まで可能となる優秀なツールです。
現在ポイントカードをすでに使っているお店でも、改めてより改善するためにはどのような仕組みにするべきか、そしてどのような特典を提供すれば喜んでいただけるのかを再検討してみてはいかがでしょうか。
さらにデジタルポイントカードという存在も視野に入れ、よりシステマティックな顧客管理を実現してみることも、これからの時代大切なマーケティング戦略となるはずです。
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