
美容室のリピーター集客のコツとは?リピート率が低い要因&対策
美容室にとってリピーターを確保することは商売上とても重要なことです。
リピーター確保のほかに新規顧客の確保という集客方法もあります。しかし、新規客の確保はコストもかかりますし、手間も相当必要です。
それに対してリピーターというのは、すでに最低一度はお店に来てくれた方ですから、再来店を促すだけでよいため、新規獲得に比べてコストも手間も抑えることができるのです。
そこで今回は、美容室がリピーター集客を促進させるためのコツや、リピート率が低くなってしまう原因と対策についてご紹介します。
目次[非表示]
- 1.美容室のリピート顧客が少ない?その理由とは
- 1.1.ターゲットとのミスマッチ
- 1.2.次回の来店予約を促すフォローがない
- 1.3.再来店の場合の価格
- 1.4.再来店するだけの魅力がない
- 1.5.サービスの質が低い
- 2.美容室が実践すべきリピーター集客アイデアとは?
- 2.1.ポイントカード制度の導入
- 2.2.次回来店に向けたフォロー
- 2.3.クーポンなどを活用し再来店でもお得に
- 2.4.別のメニューに興味を持たせる
- 2.5.良いサービスを提供する
- 2.6.重要なのは「覚えていてもらう」こと
- 3.リピート率を算出して対策を練ろう
- 3.1.リピート率の相場は?
- 3.2.さまざまな角度からリピート率を見てみよう
- 4.まとめ
美容室のリピート顧客が少ない?その理由とは
リピーターの確保は美容室経営において重要な要素ですが、簡単ではありません。
ノウハウが必要ですし、何も対策せずに自然とリピートしてもらえるほど甘いものではありません。
もし今、自分のお店でリピーターが少ないと感じているのであれば、まずなぜ少ないのかを考えてみましょう。
そこにはきっと何らかの原因があります。そのうえで対策を打ち、今まで以上のリピーターがゲットできれば、あなたのお店のビジネスも順調に成長するはずです。
ここでは、リピート顧客が少ない場合のよくある原因についてご紹介します。
ターゲットとのミスマッチ
数ある美容室の中から自分のお店を選んでいただくためには、お店の独自性が必要となるのは当然として、その独自性を集客のためにアピールしたり、クチコミで広げたりしなければなりません。
そのためには自分のお店にマッチする層をターゲットとして、集客のための施策を打っていきます。
しかしリピートが少ない原因として挙げられるのが、このターゲットの選定の失敗です。
あるいはターゲットを明確に意識しないため、お店の特徴とターゲットがミスマッチとなってしまい、その結果一度来店したお客様が「この店は違う」と感じてしまって、リピートしなくなってしまいます。
例えば、本来は30代以上の女性がターゲットのお店なのに、ターゲットとして20代の女性を集客するメディアに広告を載せたり、お店の雰囲気が若者向けになっていると、ミスマッチが起こってしまいます。
次回の来店予約を促すフォローがない
リピートが少ないという問題を認識しているにも関わらず、リピートを促すような努力をしていない場合も多々あります。
もちろん、誰もが納得するようなスキルのあるスタッフが粒ぞろいであればそのような努力もいらないかもしれませんが、一般的な美容室であればリピートしてもらうため、次の来店を促すようなフォローは必須です。
例えば、次回来店してもらうとお得になるクーポンをお渡ししたり、会員カードでポイントを貯めていただいたりといったフォローです。
リピート率向上のためには、このような対策は必須です。
再来店の場合の価格
初回の価格を安くして集客するという方法は一般的に使われていますが、この初回の価格もリピートに関連する重要な要素です。
もし初回料金を安くし過ぎてしまうと、次回以降の料金が割高に見えてしまうため、リピート客が減ってしまいます。
そうなると割に合わない割引価格のお客様ばかりになり、経営的には非常に厳しい状態になってしまうでしょう。
初回クーポンは新規客をつかむだけには有効な施策ですが、その価格設定は慎重に行う必要があります。
再来店するだけの魅力がない
もしあなたのお店が競合と比べて差別化ができておらず、際立って良いところがないのであれば、顧客はなかなか定着してくれないでしょう。
他店舗との差別化は重要です。そして、初回来店時にその差別化ポイントをしっかりアピールし、魅力と感じてもらう工夫が必要です。
サービスの質が低い
差別化以前の問題として、サービスの質が低いという問題もリピートを妨げる大きな要因です。
仮にそんなことには心当たりがないといっても、もし他の要因が問題ないのであれば改めてお店の中や状況を見直してみる必要があるでしょう。
特にお客様の目につくのが、スタッフの人としての資質です。お客様に避けられるようなスタッフの振る舞いがないかなど、今一度改めて見直してみてください。
美容室が実践すべきリピーター集客アイデアとは?
まずは、リピート獲得を阻害する原因についていくつか挙げてきました。
続いては、どうすればリピーターを確保できるのかについて考えていきましょう。
ポイントカード制度の導入
ポイントカードはリピーター確保のための必須ツールです。
これはお客様のメリットを生み出すという意味もありますが、後述のリピートの数値化をする際にもリピート率をチェックするために必要となるのです。
しかし単にポイントカードを作ってお客様に配ればそれで良し、というわけではありません。お客様がそのポイントカードを使って次にまた来ようと思わせなければ意味がないのです。
仮にもし自分がお客だとしたら、どの程度のお得感があるポイントカードならリピートするかを考えてみてください。
何十回も来店してやっと500円割引という程度であれば、ポイント目的でリピートするような人はほとんどいないでしょう。
可能であれば10回以内、もっと言えば5回、3回程度の来店でメリットが得られるようなポイントカードにしてみましょう。
特に短期間で複数回来店することで、長期的に良いリピーターになりやすいというデータもありますので、そのような短期間のリピートを促す方法としてポイントカードを発行してみるとよいでしょう。
次回来店に向けたフォロー
さきほどもご紹介したポイントですが、リピーター確保の基本は次回来店に向けたフォローです。
初回来店時、必ず次回来店の予約を獲得できるようにアプローチしましょう。
その際、「いま予約をすれば次回も割引価格になる」など、その場で予約をするメリットを打ち出すことが重要です。
数週間~1ヶ月以上先の予定を予め入れてもらうのはなかなか難しいものです。魅力的なメリットを顧客に伝え、仮の予約でもいいので入れてもらいましょう。
とはいえ、その場で予約を入れてもらえない場合や、予約を入れたとしても日時の変更がありえる場合もあるでしょう。
そこで使いたいのがSNSのDMやLINEです。お客様との連絡手段を確保することによって、アプローチのチャンスを残すことができるほか、予約の日時変更も手軽に行なえます。
最近ではメールをチェックするよりもLINEの方が確実ですから、ビジネスとしてLINEが使える「LINE公式アカウント」の活用が特におすすめです。
このようなDMやメッセージでのフォローは、お客様にとって有益な情報を発信するのが基本となります。
例えば割引キャンペーンや新しいメニューができたときのお知らせ、おすすめアイテムの紹介など、興味を持ってもらえる情報を定期的に発信できれば、それを読んだことを契機にお客様がリピートすることが期待できます。
その他にも、記念日や誕生日などのお祝いを贈るのも、親密度を高めるポイントとなります。
さらにDMやLINEを使って予約をしてもらえるようになれば、直接的にリピートしてもらえることになり、はっきりと効果が確認できます。
クーポンなどを活用し再来店でもお得に
前述の通り、クーポンの発行はリピート確保に対して有効な施策です。
しかし初回割引クーポンの価格設定には慎重さが必要です。もし初回と再来店の差が大きすぎるとお得感が薄れてしまいます。
そのため、
「この場で次回予約を取ってくれたら次回割引」
「クチコミを書いてくれたらクーポンをプレゼント」
など、何か店にとっても有益なものをセットにするのがベストでしょう。
別のメニューに興味を持たせる
もし初回来店でカットのみの施術だった場合、もし次回来店していただけるならこんなメニューもおすすめ、という提案をしてみましょう。
具体的には、お客様の髪型に合うパーマのイメージを紹介したり、今回とは違ったカラーの提案をしてみたり、髪のコンディションをもとに「髪質改善」系のメニューをおすすめしたり、というイメージです。
ちょっとした提案ですが、「前回美容師さんが言ってくれたあのメニューが気になる」など、次回来店の理由にしてもらえることもあります。
良いサービスを提供する
美容院の集客で重要になるのがカウンセリングです。
カウンセリングは直接売り上げになるものではありませんが、スタッフが親身になって自分のことを考えてくれるという感覚を持っていただくために、カウンセリングに真摯に取り組むことは価値のあるサービスです。
さらにカウンセリングを通じてお客様との会話が弾めば、人と人とのコミュニケーションによってお店に対しての愛着が生まれます。
そういったカウンセリングのような、お客様の立場に立った良いサービスを提供していくことが、リピーター獲得のためには必須の条件となります。
重要なのは「覚えていてもらう」こと
このように、リピーター獲得のためにはさまざまな手法や施策が存在します。もし今リピーターが少ないと感じているのであれば、まずはここに挙げたリピーター獲得のためのテクニックをすべて実行してみてください。
そしてその根本にあるのは、お店のことをしっかりと覚えてもらうことです。
せっかく初回訪問をしてもらえても、なにひとつ印象に残すことができずに忘れられてしまえば、そのお客様は今までの行きつけか、あるいは新しいお店を探すことでしょう。
しかし何らかのポジティブなイメージを覚えておいてもらえば、その良い記憶はリピートの可能性を生み出します。
まずは一つでもいいので、お客様にあなたのお店を覚えてもらえるようなメリットを持ち帰ってもらうことが肝心です。
リピート率を算出して対策を練ろう
ここまででリピーターの確保の重要性と、その対策の概要は理解いただけたと思いますが、漫然と対策をしても効果が出たのかどうかわかりにくくなってしまいます。
そこで、リピーターが増えたかどうか数字としてはっきり把握し可視化するようにしましょう。
最後に、リピート率の相場や、リピート率の活用方法についてご紹介します。
リピート率の相場は?
美容室のリピート率の平均的な数値は、
・90日間での平均リピート率が既存客の場合は70%
・新規客の場合は30%
といわれています。
出典元:美容院・サロンでのPOSレジのデータ分析方法 https://ex.salonanswer.com/2019/12/846/
この数字以上のリピート率を実現しているのであれば、あなたのお店のリピート率は高いといえます。
逆に、この数値に達していないのであれば平均値よりもリピートが少ない、つまりリピートを阻害する何らかの原因がお店にあると疑ってみてください。
さまざまな角度からリピート率を見てみよう
さらにリピート率に関しては、詳細なデータ分析を実施して対策を打つことが必要です。
まずは、メニュー別のリピート率を見てみましょう。
カット、カラー、パーマ、スパといったメニューからそれぞれのお客様のリピート率を見れば、お店の弱点が見えてくるはずです。
そして、年齢や性別に分けてリピート率をチェックしてみてもよいでしょう。
リピートではなく、お客様を失ったのはどんな状況なのかを把握することも大切です。
リピートしなかったお客様がどのメニューを選択したのかがわかれば、お店のメニューの評判で良いものと悪いものがはっきり見えてきます。
さらにスタッフに関してもリピートを阻害する要因となるため、どのスタッフのお客様のリピート率が高いかをチェックできるとベストです。
もちろんこれはリピートの少ないスタッフを非難することが目的ではなく、なぜそのスタッフのリピートが少ないのかを考えるヒントとするためです。
あるいはリピート率が高いスタッフはなぜうまくいっているのかを考えれば、その理由を他のスタッフと共有して、全体のサービスレベルの底上げも可能となります。
まとめ
美容室を繁盛させるためには、リピーター確保は最重要課題です。
そして、リピーター確保は新規顧客の集客と比べるとコストや手間的にも抑えられます。
基本的なことを実践し続け、お客様視点で再来店したいと思えるようなサービスを提供すればよいのです。
新規集客に力を入れていても、リピーター確保のためにはあまり力を入れていないというケースも多いようですが、まずはできることをきちんとすれば結果が出るリピーター対策をしっかりと実施してみてはいかがでしょうか。
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