
美容室の集客には口コミの活用が効果的!メリットや増やす方法
知り合い同士で自然に広まる口コミは美容室の集客に向いており、積極的に活用すべきものです。
「カット技術はどれくらいあるのだろう」「スタッフさんは気さくな人がいいな」「料金とサービス内容は合っている?」など、来店を検討している新規の方にとって口コミは重要な指標となります。
また、良い口コミが多く丁寧な返信をする店舗であれば、信頼感が高まって固定客増加にもつながります。
簡単にいえば、口コミはネット上で利用客が積み上げた「見える化」された美容室のリアルな評価データです。適切に活用できれば、集客につながることは間違いありません。
今回は美容室における口コミの重要性や活用するメリット、口コミを増やすコツやマイナス評価を受けたときの対処法などをご紹介していきます。
目次[非表示]
- 1.美容室の集客における「口コミ」の重要性とは?
- 2.口コミを集客で活用するメリットとは?
- 3.口コミを増やすためにはどうすればいい?
- 3.1.退店時に口コミを案内
- 3.2.口コミによる特典を設ける
- 4.口コミにはリスクもある!?マイナス評価された場合の対処
- 4.1.口コミの削除はするべきではない
- 4.2.マイナス評価に対しては「返信」がおすすめ
- 4.3.サービスを改善できればリピートの可能性も
- 5.口コミはどこに投稿してもらうべき?
- 5.1.美容ポータルサイト
- 5.2.Googleマイビジネス
- 5.3.店舗のWebサイトも
- 6.まとめ
美容室の集客における「口コミ」の重要性とは?
美容室の集客において口コミはもっとも重視すべきもののひとつです。
なぜなら、ほとんどの来客者にとって来店のきっかけとなっているのが口コミであるためです。
料金のリーズナブルさや立地、クーポン券や割引の有無といった部分も、もちろん来店動機としては強いものがあります。
しかし、お客様にとっては口コミも美容室選びの重要なポイントです。
実際に15歳~69歳を対象に調査された『ホットペッパービューティーアカデミー 美容センサス2020年上期』の『初回来店時にサロン選びで重要視したポイント』によれば、男女それぞれ全年齢のうち、およそ4割が「口コミが良い」ことを来店時の動機としています。
中でも20代~30代の女性は「ネットの口コミが良い」ことを重視していて、10代~20代の男性は「友人・知人の口コミが良い」ことを重視していました。
ネットと知り合いという違いはあるものの、調査から「口コミ」が美容室選びにおいてかなり重視されていることは間違いありません。
参考:https://hba.beauty.hotpepper.jp/wp/wp-content/uploads/2020/06/census_fullreport_202006.pdf
口コミを集客で活用するメリットとは?
来店を検討している方にとって、口コミは参考となる重要な指標のひとつです。
ここでは口コミを集客で活用すると店舗側にどのようなメリットがあるのか解説していきます。
コストが抑えられる
口コミは他の集客方法と比べて、コストが抑えられることが大きなメリットです。
口コミとはそもそも、来店してくれたお客様が自発的に店舗の評判を直接またはSNSを通じて拡散するものです。そのため、基本的に特別な費用がかかることはありません。
たとえば、お客が知人・友人などに対して「あの店は上手だった」「店員さんが気さくで話しやすかった」と店舗の評判を伝えることも口コミのひとつです。
これはあくまでも世間話のひとつであり、費用は一切かかりません。またお客がSNSで仕上がり画像を掲載して「こんなに可愛くなった」と自発的にアピールしてもらえる行為も口コミのひとつです。Twitterならば、いいねやリツイートがされることで、コストをかけずに大きな拡散につながる可能性があります。
他にも、店舗側がSNSにて公式アカウントを作成し、仕上がりのイメージ画像やビフォー・アフターのショート動画を投稿することも口コミにつながるものです。
フォロワー=既存ファンたちが投稿を拡散することで、新規顧客を獲得できる可能性があります。
基本的にSNSは無料サービスがほとんどですから特別な費用は必要なく、やはりコストをかけずに集客することができます。
このように、口コミは集客コストを大幅に抑えることができる試みです。ぜひ積極的に活用していきましょう。
信頼につながる
口コミによる集客はお客様からの信頼を得やすいというメリットがあります。
友人・知人、またはインフルエンサーたちの感想はほとんどの人にとって信頼できる情報のひとつであるためです。
2016年の総務省『情報通信白書』(※)によると、20代~60代のどの年代であっても、ネットショッピングにおいて口コミ・レビューを参考にする割合は6割~7割と高い水準にあります。
さらに、若い年代であればあるほど、「かなり参考にする」割合が増え、20代~30代では2割以上が口コミを重視していることがわかっています。
参考:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc114230.html
こうしてみると前述の『ホットペッパービューティーアカデミー 美容センサス2020年上期』の調査と同じような結果が出ており、若い世代は口コミの良し悪しを来店基準のひとつとして考えているといえます。
HPやWeb広告、チラシやDMなどはどうしても店舗側から発信される情報であるため、顧客目線では伝わりにくく心に刺さりにくいことも少なくありません。
しかし、口コミは信頼できる人からの体験談であり、共感しやすく信用しやすいものです。これはご紹介したデータからも明らかで、特に若い世代にとっては口コミが良い=信頼できる店舗であると考える根拠となっています。
口コミを増やすためにはどうすればいい?
美容室の集客を増やすためには口コミによる集客を積極的に促すことが重要です。
では、口コミを増やすためには何をすべきなのか、ここではそのポイントをご紹介していきます。
退店時に口コミを案内
退店時にひとことお願いや案内をすることで、口コミは増えやすくなります。担当してくれたスタッフや来店の最後に直接声かけをされることで、お客様の印象に残りやすいためです。
やり方はそれほど難しくなく、世間話程度に「良かったら口コミの投稿をお願いします」と伝えるだけで大丈夫です。
さらに店内のPOPやチラシまたはホームページに「サービス向上のためにお客様の感想を大切にしています」「顧客目線でサービスを提供しています」などといったアピールをすることで、口コミを促しやすくなります。
また、友人・知人らへ紹介しやすいように、紹介カードを店舗側で用意しておくこともよいでしょう。
良い店舗であれば知り合いに「知ってもらいたい」「共感してもらいたい」「話のネタにしたい」という心理が働くため、紹介カードは口コミツールとして有効となるためです。
他にも、公式LINEやメルマガなどのツールを活用して、定期的に口コミ投稿をお願いする方法もあります。こうしたメッセージをしっかり読んでくれるお客であれば、口コミ依頼は印象に残りやすく何かのきっかけで行動に移してもらいやすくなるためです。
さらにインセンティブを設けることで口コミ投稿の可能性を高めることもできます。
口コミによる特典を設ける
投稿してくれたお礼としてお店からの特典やインセンティブを用意すると、口コミをしてくれる可能性が高まります。対価を得られることで、口コミ投稿へのハードルが大きく下がるためです。
たとえば、施術の割引や次回使えるクーポン券の発行などはお客様にとって直接的な対価となるため、口コミ投稿率のアップを図りやすい施策です。
他にも、施術オプション追加やサービスのアップグレードといった付加価値特典も効果があります。
また、前項で紹介した友人・知人への紹介カードにインセンティブをつけることもよいでしょう。
紹介した側・された側それぞれに割引等のインセンティブを付与することで、新規顧客の獲得と口コミ投稿数のアップを同時に行うことができるためです。
ただ、口コミ投稿による特典付与には注意点もあります。口コミサイトや予約サイトによっては、インセンティブ提供を伴った口コミの投稿を禁止しているところも少なくありません。
サイト規約に違反してしまうと、注意だけでなく利用停止など厳しい措置が行われる可能性もあります。このようなリスクを回避するためにも、事前に規約を確認することが大切です。
口コミにはリスクもある!?マイナス評価された場合の対処
口コミは必ずしも良い内容であるとは限らず、ときにはマイナス評価がされる可能性もあります。
対応によっては評判の悪化や逆にリピーターの獲得と相反する結果へとつながるので注意が必要です。
ここではマイナスの口コミをされた際に店舗スタッフがどのように対応すべきかご紹介していきます。
口コミの削除はするべきではない
店舗にとってマイナス評価の口コミは辛いものですが、基本的には削除するべきではありません。
悪質ないたずらや虚偽の内容でない限りは、お客様からの正直な感想であり真摯に受け止めるべきです。
むしろ、マイナス評価を削除することで口コミを参考にしていたユーザーからの印象を悪くしてしまう可能性すらあります。
また、口コミ投稿サイトによっては口コミの削除が原則できない仕様である場合もあります。
たとえばGoogleマイビジネスでは、「スパムと虚偽のコンテンツ」「危険なコンテンツおよび抽象的なコンテンツ」などといったポリシー違反に該当する口コミ以外は削除することができません。
いずれにせよ、口コミをむやみに削除するという考え方はあまり良いものではありません。
良い評価も悪い評価もお客様からの大切な声として受け止め、顧客目線による店舗改善のヒントとして捉えるようにしていきましょう。
マイナス評価に対しては「返信」がおすすめ
マイナス評価の対応として、誠意ある返信が効果的です。
プラス評価だけでなくマイナス評価に対しても真摯に対応することで、誠実さや改善に前向きで意欲のある店舗というイメージをつけることができるためです。
どんなに良いサービスを心がけていたとしても人間同士のやりとりである以上、行き違いやちょっとしたミスはもちろん、感じ方の違いなどで不快感を得てしまうお客様はいるものです。
そして良いサービスを期待していたお客様ほど、悪いイメージを感じるとマイナス評価の口コミを投稿しがちです。
このとき、プラス評価には返信するもののマイナス評価を無視して未返信のまま放置してしまうことはよくありません。
返信されない悪い口コミが目立ってしまって、「都合の悪い意見には耳を傾けない」というイメージを他のお客様にもたれてしまう可能性があるためです。
良い対応としては、マイナス評価の口コミを投稿したお客様の目線に立ってどんな点に不満を感じていたのかをじっくりと考えたうえで、謝罪または改善のお約束をすることです。
再発防止に向けて具体的な案を提示することができれば、「誠実で意欲のある店舗」としてのイメージアップにつながりやすいでしょう。
サービスを改善できればリピートの可能性も
お客様のマイナス評価を参考にサービスを改善することができれば、リピート行動につながる可能性があります。
自分の口コミがきっかけでサービス改善が行われたことで、お客様は満足感を得ることができ、店舗への愛着や感情移入をしやすくなることが関係しています。
トランスコスモス社の『消費者と企業のコミュニケーション実態調査2020』の『優良顧客育成地図 2020』によれば、お客様への不満対応が迅速かつ満足いくものであった場合、リピート率が92%になるとされています。
多少時間がかかった場合でも満足できる対応であればリピート率は71%と高く、満足できない対応ではリピート率が18%と低い数値となります。
また、不満を直接伝えない層はリピート率が24%と低く、マイナスであっても評価をしてくれないお客様はリピートしにくい傾向にあるようです。
参考:https://www.trans-cosmos.co.jp/data/2020dec/
このデータからもわかるように、マイナス評価は迅速かつ適切な対応をしてサービスの改善につなげることができれば、リピート率を高めるきっかけになります。
悪い口コミもお客様からの大切な意見として受け止めるとともに、固定客をつかむチャンスとして適切な対応とサービス改善を心がけていきましょう。
口コミはどこに投稿してもらうべき?
口コミの投稿先として代表的なものは美容ポータルサイトやGoogleマイビジネスです。
これらをまだ活用していない場合は自社ホームページや店舗でのアンケート掲載といった方法もあります。口コミ投稿先候補それぞれの特徴や活用方法について解説していきます。
美容ポータルサイト
美容ポータルサイトとは「ホットペッパービューティー」のような、美容系サロンに特化した検索サイトのことです。美容サロンを地域別に検索することができるため、ユーザーは住んでいる地域の店舗を手軽に探すことができます。
また、美容ポータルサイトから直接予約ができたり、店舗メニューやお店の特徴を知ることができたり、ユーザーたちの口コミ情報を見て美容室選びをすることができる点も特徴です。
美容系に興味のある純度の高いユーザーが集まって情報交換をしているため、口コミも信頼度が高く、高評価を得られれば来客数増加もしやすいでしょう。前述したような口コミを増やす方法を使って、積極的に評価してもらうようにしましょう。
さらにポータルサイトによっては、割引クーポンの配布や来店・施術内容ごとに貯まるポイントの付与や、独自特典を用意している場合もあります。
広告費を支払うことで広告出稿することも可能なため、口コミはもちろん多角的な集客施策を行えるのが美容ポータルサイトの特徴です。
Googleマイビジネス
Googleマイビジネスとは、Googleが提供するGoogle Map連動の店舗情報検索サービスです。無料で利用可能で、美容室の住所・電話番号・営業時間などを登録することができます。
また、ユーザーは口コミ投稿が可能で、店舗側はそれに対して返信を行うことができ相互コミュニケーションをとれる点が特徴です。
Googleマイビジネスを利用するメリットには、ネット露出が増えてネットからの集客効果が期待できる点が挙げられます。
Google Mapと連動しているので近隣に住む人が自宅・職場から店舗までの距離や交通経路を簡単に調べることができるため、来店ハードルを下げてくれることも特徴的です。
また、口コミ投稿ができるため、近隣の美容室を探しているユーザーにとっては事前情報調査に役立つというメリットもあります。
ちなみに、Googleマイビジネスの口コミ数が増えると独自のMEO(Map Engine Optimization)、つまり検索順位に良い影響があります。ユーザーが積極的に口コミをしてくれればマップ上の検索で上位表示されやすく、競合の多い地域でも集客が有利になります。
良い口コミはもちろん、悪い口コミに対しても真摯に対応すれば、検索だけでなく信頼できる店舗としてユーザーに認識されるため、積極的な交流をおすすめいたします。
店舗のWebサイトも
口コミは上記でご紹介したような各種プラットフォームへお客様に投稿してもらうことが一般的です。
しかし、このようなプラットフォームを活用していない場合やこれら以外の場所にも口コミを投稿してもらいたい場合は、自社が運営するWebサイトに口コミ投稿フォームを設置するなどの方法もあります。
たとえば、口コミ投稿フォームのあるページに、「お客様からの声」として寄せられた意見を掲載しておくと、口コミ投稿を促しやすくなります。
もちろん、来店を検討しているユーザーにとっては参考になり、集客につながる可能性があるでしょう。
また、来店いただいたお客様にアンケート・ご意見用紙を配って直接書いてもらって、店頭・店舗内に掲載するという方法もあります。
記載いただいたアンケートに対して店舗スタッフが直筆で返信すれば、アットホームな雰囲気が出て固定客の増加を見込むことが可能です。
まとめ
口コミは美容室を成長させるのに大いに役立つ集客方法です。
基本的に無料であるため宣伝コストを抑えることができますし、ちょっとした工夫でお客様が口コミを拡散してくれて、労力もそこまで必要としないためです。
また、店舗側にとっては良い評価だけでなく悪い評価はサービス改善のきっかけや気付きとなります。迅速で誠意ある対応を心がければ店舗の信頼につながるため、新規客の拡大やリピーター獲得も目指すことができるでしょう。
このように、口コミは美容室を運営するにあたってとても重要なものであり、積極的に活用すべき集客方法です。ご紹介した内容を参考に、口コミ集客で新規客やリピーターの獲得、店舗の成長を目指していきましょう。
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